第83話
お母さんが乱暴に布団を剥がす。
……さむっ
あまりの寒さに身体を丸めた。
まだ春が始まったばっかりだからか、肌寒い。
「……」
全く起きる気配が無い私にお母さんが痺れを切らした。
スタスタスタ…
お母さんの気配が遠のいた。
起きない私に怒ったんだろう。
そう思った私は甘かった…
ガチャッガラガラ――
ヒュオオオ〜〜〜
背中に伝わる冷たい風
あまりの寒さに目が覚め、ガバッと起き振り返った。
そこには、笑顔で窓を全開に開けて立っているお母さんがいた。
ヒュオオオ〜〜〜
ブルッ
すぐ様床に落ちた布団を拾って被る。
「……やっと起きた。いくら昨日帰ってくるのが遅かったとはいえ、今日も学校でしょ。葉月は朝が弱いから支度するの遅いのよ。だから早く起きなさいね」
そう言ってお母さんは部屋を出ていった。
『………鬼』
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます