第78話

数十分ほどで着替え終わり部屋を出る。


私の今の服装は灰色のフード付きパーカーに制服のスカート、そして大我から借りたチェックシャツを腰に巻いている。


靴も動きやすい白のスニーカーに変えた。


1階に戻り席に着こうとすると竜が声をかけてきた。



「制服はどうした」


『部屋の中にあるよ』


「そうか」


洗濯機あるけど、ネットとアイロンが無いから洗濯出来ないんだよね。


席に着き、レモンティーを飲む。


「…その格好、完全に野球する気満々じゃねーか」


大我がプリンをスプーンで掬ったまま、私の服装を下から上へ視線を動かした。


野球…?


―――ああ、


『やる気失せたからもういい』


ビール呑んだらやる気なくしたし、どうせやるって言ってもやらせてくれないからね。


「…ブハッお前ほんとに飽きしょーだな。」


『悪かったね。飽き性で』


ゲラゲラ笑う大我を睨んだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る