第74話

近くにあったクーラーボックスからミネラルウォーターを取り出し、キャップを開けて私に差し出した。


「飲め」


受け取ってゴクゴクと喉に流していく。


冷たい水が喉を通って気持ちいい。


『…ふぅ、』


ペットボトルから口を離しひと息つく。


「どうだ?さっきよりは良くなったか?」


『まだ熱いけどさっきよりはマシかも、』


一旦言葉を切り。


『……ありがと』


微笑んで感謝の言葉を伝えた。


「おう。これから気ぃつけろよ」


そう言ってにかっと笑い自分の元いた席に戻った。


「はづきもうお酒のんじゃダメだよ?」


圭が眉を下げ心配そうな表情で私に注意する。


『うん、二十歳までのまない。心配掛けてごめんね』


圭のふわふわな頭を撫でた。

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