第73話

痛い、めちゃくちゃ痛い。


こいつ…結構力いれたな?


頭を摩りながら大我を睨む。


「吐けつったろ!」


『あたまいたい』


ヒリヒリする…そんな強く叩かなくてもいいじゃんか。


「っ、おまえ呑めねえのに何呑んでんだよ!」


『だって呑まないと呑むでしょ?』


「あったりめーだ!」


何が当たり前だよ。



『……』


ん"っなんか胸が熱い、


胸に手を当て顔をしかめた私に大我の表情が変わる。


「どうした気分悪いか?」


両肩に手を置いて正面から私の顔を覗く。


その表情はさっきと打って変わり、心配の色が滲み出ている。


『…なんか胸が熱い、』


小さな声でそう言うと、大我は私の背を優しく押しソファに座らせた。

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