第89話
「私こそ、ごめん
だって、結華さんと一緒になれないのわかってたのに…振り向いてほいしからって背中押した…」
紬はポツポツと涙を流しながら謝り、千秋は流れる涙を指で拭う。
「謝らなくていいから」
「あのさ、2人とも告白大会しといて謝罪し合うのってどうなの?」
謝り合う2人を呆れた顔をしながら見ている矢田は焦れったくてツッコミをいれる。
「矢田くん…」
「山本、柊くんの告白の返事しないの?」
紬は唇を噛んでから口を開く。
「私も柊くんが好きです!大好きです!」
紬の返事を聞いた千秋はそのまま紬を自分の方に引き寄せて抱きしめる。
「うん、ありがと…凄く嬉しい」
ドクンドクンと千秋の心臓の音も早く動き、自分と同じなんだと紬は安心する。
「あのさ、2人とも度々悪いんだけどここ外だからね、ちゃんと周りを気にしてね」
再び矢田のツッコミを聞くと慌てて離れる。
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