第68話
紬は首を横にブンブンと振って否定する。
「違うの…私が最低だってこと」
「え?山本さんが最低な人間だったら殆どの人類最低でしょ?」
「私っ、振られればいいって思ってしまって…」
それだけで千秋は、何の事を言っているの解り紬に近づいて頭をポンポンと優しく叩く。
「もういいよ、ありがとう山本さん
とりあえずここじゃあ話せないから何処か行こうか」
校門前で話す2人をチラチラと見て来る人達。
気まずさのあまり2人は少し歩いて土手に行き座る。
「確かに俺はずっと、結華の事が好きだった
だけど俺が気持ちに気づいた頃には兄貴と両思いだって知ってたから何も言えなかった」
紬は常に話を真剣に聞いて、頷いていく。
「ずっと気持ちが言えなかったというか、結華より好きになれる人が現れなかっただけ」
「結華さん、本当に綺麗で優しい人だもんね」
「気は強いけどな」
「だけどやっぱり気持ちは伝えた方が良いんじゃないかな?だって、好きだったって言われて嬉しくない人はいないよ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます