第67話
学校に着くと、春都はネクタイを結び直して「じゃあ、ありがとう」と紬にお礼を言って職員室へと歩いていく。
紬は見ていなかった携帯を見ると、千秋から返信が来ていた。
【わかった。
今日の放課後会える?】
紬は会えるよって返したい。だけど、すぐに返すことは出来なかった。
紬は結華に100%振られることがわかっているのに、玉砕してこっちを振り向いて欲しいなんて自己中な考えをしている自分自身が許せなかった。
「私、最低だ…」
しかも、振られたからってそう簡単に諦められないだろう。
既読をしたまま返せずに放課後を迎えた。
掃除当番があるから、とまつりと莉多を先に帰ってもらい掃除をしてから学校を出ると校門に寄りかかっている千秋がいた。
「なんで…?」
「ごめん、あんまり執拗いの良くないって思ってはいたんだけど…このまま山本さんと話せなくなるのは嫌だったから」
千秋の優しい言葉に思わず泣き出す紬。
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