第54話
「可愛いよ」
「えっ!?」
突然言われた可愛いに動揺して、顔を赤くする紬。
「な、なんでそんな事言うの!?」
「本当に思ったから」
「~っ」
学校の最寄り駅に着くまでの時間、終始ドキドキしっぱなしの紬はいつもより千秋と上手く話せなかった。
電車から降りるともう各々学校に行くから離れてしまう。咄嗟に紬は千秋の制服の袖を掴む。
「山本さん?」
「一緒の高校が良かった…」
「……」
ポンッと紬の頭に千秋の手が乗っかる。
「今日は撮影あるから放課後無理だけど、明日の朝と放課後大丈夫だけど、放課後どっか行く?」
「いいの?」
「いいよ、山本さんが行きたい所考えておいて」
紬は何度も頭を上下に振って頷く。
次の約束をした紬は、元気が戻り改めて自分が単純だという事に気づく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます