episode5

第50話

翌日、紬は莉多達よりも早めに出て駅に向かう。

駅には既に千秋が立っていて紬を待っていた。


「お、おはよう!」


「おはよう、大丈夫?

凄く息切れしてるけど」


紬は予定よりも遅れてしまい途中から走ってきたのだ。


「大丈夫…信号全部赤で…途中から全速力で走って…遅れてごめんね」


「ちょっと待ってな」


千秋は、そういうと近くのコンビニに入りお水を買って紬に渡す。


「ありがと…」


「そんなに話したかったの?」


「うん、昨日ね…話したの2人と」


「えっ?話したって、俺と山本さんの関係を?」


「うん」


千秋は、ふーっと息を吐いて優しい顔をする。


「それで、2人は納得してた?」


「うん。寧ろ謝られた」


「だろうな」


「でも、謝らないでって言ったの」

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