第11話

ごもっともだけども、言葉がキツい


「…っ」


カリナは走って去っていくと再び千秋はスタスタと歩きだす。


「山本さん、行くよ」


「うんっ」


千秋の後ろを慌てて歩く紬。


「あの、さっきのは言葉がキツいのではないでしょうか?」


「気がないやつを相手するのは時間の無駄じゃない?それに期待させて裏切られるほど残酷なことはない」


一瞬見えた、切なそうな表情を紬は見逃さなかった。


「…何かあったの?」


「別に、何でもない

じゃあ俺買い物して帰るから…1人で帰れる?」


「帰れるよ、ありがとう…柊くん」


千秋と紬は同じ駅の同じ方面で暮らしていて、千秋はスーパーに寄ってから帰ると、紬と別れる。


「優しい人じゃないのかな?

何で私には優しくしてくれたのかな…」

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