第10話

「山本さん?」


千秋は中々隣に来ない紬の方を見て、声をかける。


「あの、あまり隣に歩かない方がいいかと思って…」


「え、なんで?」


「なんでって…」


周りをよく見てください。と言いたい紬だけども言えずにただ苦笑いするだけ。


すると1人の女の子が紬達の近くに来る。


「柊くん」


「はっ?誰?」


「双葉高校の土田カリナです、あの彼女さんですか?」


チラリとカリナは紬の方を見る。その目は少し睨んでるようにも見えた。


「柊くんは彼女は作らないって聞いてたし、いつも1人で女の影なんて無かったよね!?」


「あの、私は…」


あまりにも勢いが凄いので否定しようと紬が口を開いた瞬間、重なるように千秋が口を開く。


「あんたの事知らないし。つーか、彼女作らないとか何処情報?

あんたに関係ないじゃん」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る