※そして今

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「ただいま…」


新人研修と言うものの、実態は雑用にしか過ぎないそれを俺は文句も言わずにこなしている…

それは職場での話で…


「やってらんねー!ぜってー辞めてやる!」


家ではこの有様だ。



慌てて玄関に駆けつけてくるのは、決まって梅さんだ。


「坊っちゃんおかえりなさいませ」


「ただいま…」


こんな事を何日も繰り返している気がする、いつもならその後、姉様が出てくるんだけれど…


「あれ?姉様は?」


「坊っちゃんお忘れですか、お嬢様は本日式場のお下見で御座います」


それにしてももう、帰って来てても良いと思うけどな…

そんな俺の顔を見た梅さんは


「お夕飯は済ませてくると伺ってますから、お帰りは遅くなるかと…」


あぁ、そういう事…




この家も寂しくなった。

こんな広い屋敷に俺と梅さん、姉様の三人しか居ないのだから。

例によって、親父はたまにしか帰って来ないのは変わらず…


「お夕飯にしますね」


慌てて梅さんは台所へと戻っていった。

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