※そして今
112
「ただいま…」
新人研修と言うものの、実態は雑用にしか過ぎないそれを俺は文句も言わずにこなしている…
それは職場での話で…
「やってらんねー!ぜってー辞めてやる!」
家ではこの有様だ。
慌てて玄関に駆けつけてくるのは、決まって梅さんだ。
「坊っちゃんおかえりなさいませ」
「ただいま…」
こんな事を何日も繰り返している気がする、いつもならその後、姉様が出てくるんだけれど…
「あれ?姉様は?」
「坊っちゃんお忘れですか、お嬢様は本日式場のお下見で御座います」
それにしてももう、帰って来てても良いと思うけどな…
そんな俺の顔を見た梅さんは
「お夕飯は済ませてくると伺ってますから、お帰りは遅くなるかと…」
あぁ、そういう事…
この家も寂しくなった。
こんな広い屋敷に俺と梅さん、姉様の三人しか居ないのだから。
例によって、親父はたまにしか帰って来ないのは変わらず…
「お夕飯にしますね」
慌てて梅さんは台所へと戻っていった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます