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俺達が空、海の居場所を知ったのは翌日の朝だった。
それは親父からの伝言だと浪川からの電話でだったが、電話の直後親父が帰って来た。
兄様と一緒だとも聞かされ、兄様の安否が確認出来た事にも安心したけれど、言葉に出来ない寂しさも同時に芽生え、俺達兄弟の距離を感じた瞬間でもあった。
兄様はもう、ここへは戻って来ない。
何故かそんな気がしてならなかったが、空、海は今日帰って来るから…
珍しく週末は家に居ると言った親父が、何故だが家中ウロウロと歩き回っているのはどうした事か…
それに対してしびれを切らしたのは俺達ではない。
「いい加減にしてよ!たまに帰って来てそんなに主張しないでよ!」
姉様には親父が邪魔だと言わんばかりに言葉をポンポン飛ばしている。
その光景を俺達三人は頭上で行われている光景を黙って眺めている事しか出来なかった。
出来なかったと言うよりは、巻き込まれたくない一心で、その場から立ち去ろうものなら、矛先が俺達に来る事が間違いなく決まっているからだ。
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