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全員が集まるのを待って、仏頂面の親父が口を開いた。


「アイツからはまだ何の連絡もないのか!」


こんなに露骨にイライラしている姿を見るのも俺は初めてで、俺が初めてだと言う事は、空、海の二人はなおの事…


この暑い部屋の中、海は空の後ろにピッタリとくっついて、顔をあげる事はしていない。

空ですら、下を向いたまま…

姉様ですら、何も言わずに大人しく正座をして、唇を噛みしめているいる様を俺は初めて目の当たりにしたかも知れない。


「謙信、お前にも連絡はないのか!」


「…は…い…ありません…」


最後の語尾の文字なんて聞き取れたのだろうかと、思うくらい、声になっていない。


大げさに溜息を吐いた親父は、姿勢をほんの少し前のめりになり


「アイツは…」


ここで発せられたアイツは、兄様の事ではなかったんだ…

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