76
「気がついてるんでしょ…わざとらしいよ」
溜息とともに、漏らされた声はしっかりと聞きとれたが、それに対して何かを返すことはしないでおく。
姫にとっては、ちゃんとした恋なのだから…
けれど、それがいい方向へと向かうとは限らない。
悪い方向へと向かうと決めつけてしまうのも世界で一人の妹には違いない俺からすれば、上手く行ってほしいと願うべきだし、応援してあげなければならないだろう。
今までの海人の行いや性格を知る上では…
「初めてなんだ…誰かの為に何かをしたいと思ったの…」
突如話しだした姫に度肝を抜いたが、コイツの思い立ったら速行動の腰の軽さは褒めたい。
「兄様はそういうのはないの?」
「俺は…」
俺は、慎重だといえば聞こえは良いが、臆病なんだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます