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「気がついてるんでしょ…わざとらしいよ」


溜息とともに、漏らされた声はしっかりと聞きとれたが、それに対して何かを返すことはしないでおく。


姫にとっては、ちゃんとした恋なのだから…


けれど、それがいい方向へと向かうとは限らない。


悪い方向へと向かうと決めつけてしまうのも世界で一人の妹には違いない俺からすれば、上手く行ってほしいと願うべきだし、応援してあげなければならないだろう。


今までの海人の行いや性格を知る上では…


「初めてなんだ…誰かの為に何かをしたいと思ったの…」


突如話しだした姫に度肝を抜いたが、コイツの思い立ったら速行動の腰の軽さは褒めたい。


「兄様はそういうのはないの?」


「俺は…」


俺は、慎重だといえば聞こえは良いが、臆病なんだ。

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