第70話
お風呂から出ると、新は帰ってきていて缶ビールを飲みながらソファに座りテレビを見ていた。
「ごめん、お風呂お先でしたー」
「お。出てきた」
私に気づくと冷蔵庫に向かって歩く。
「買ってきた。アイスティー」
「ありがとー!」
「あと…これ」
テーブルにアイスティーとプリンを置かれる。
「プリン好きじゃなかったっけ?」
「ありがと…」
小学生だった頃、風邪ひいてるの誰も気づかなくて、お母さんも仕事でいない時新だけは気づいてくれて…
いつもこのプリン買ってきてくれたっけ。
「新って本当に優しいよね」
「何を今更」
サラリと何を言っているんだって言う顔で私を見る新に思わず唖然とした。
「すみませんねー。逆に私は気遣いが出来ない女で」
「そんな事ねーって。俺だって相手が茉佑じゃないとこんな事までしねーよ」
「なっ?」
驚いた私は髪を拭いていたタオルを思わず落とす。
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