第65話
暫くの沈黙。
私も辰巳さんも一言も発さない。
私はゆっくり顔を上げて辰巳さんを見ると固まっていた。
「辰巳さん?」
「えっ!?あ、悪い」
「大丈夫ですか?」
「あぁ…大丈夫
面と向かって誰かに好きだって言われたの初めてだから驚いた」
「え!?初めて、ですか?」
「おぉ。だいたい今の時代は携帯とかあるからな。あとは何となくの話の流れで付き合おうとか…」
口元に手をあてて顔を真っ赤にしている辰巳さんが可愛いと思えてしまう。
「…嬉しいですか?」
「え?」
「私から好きって言われて嬉しいですか!?」
「え!?あ、あぁ…」
後退りしながら更に顔を紅潮させる辰巳さんに私は詰め寄る。
すると、頭を掴まれて止まれをされる。
「何ですか?」
「ちょっとタンマ」
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