第55話

「何しているんですか!?もしかして、着いてきて…」


「いや、まぁ…気になって」


「えー!何考えているんですか!?」


辰巳さんと言い争いしていたら後ろから名前を呼ぶ声が聞こえて肩が上がる。


「茉佑」


「新…」


「遅いし誰かと話してる声聞こえたから来たんだけど…えっと」


「えー…っと」


嘘をつかないでホントのこと言う?

それとも彼氏って事にする?

あー!もういろいろタイミングが悪い!!


私の脳内が大暴れをしていたらそれを破るように、


「あ、ちょっと僕のわがままで恋人のふりをしていただいていまして」


「はっ!?恋人のふり?」


「新、声大きい!他の人も見てるから」


新の背中を押して席に戻るとしばらくして、席を移動した辰巳さんが私の隣に座る。


「それでどういうこと?

茉佑、ちゃんと説明して」

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