第47話
暫くし離れて帰ろうとするが、
「すみません、帰る前に御手洗行きたいんですけど…どちらに?」
「あぁ、えっと近いのだと」
辰巳さんに一番近い御手洗を聞いてやってきた。
トイレも多分、以前一人暮らしをしていた私の部屋より大きいと思った。
御手洗から出たところで、奥の部屋から歩いてくるお父様と目が会い、会釈する。
「久保茉佑さんと言ったかな?少しいいかな?」
「え?はい…」
外のテラスに出るとベランダにベンチ!
金持ちの家で見るやつ…
「君、本当は辰巳の恋人ではないね」
いきなり図星をつかれて肩が上がる。
「え?いえいえ辰巳さんとお付き合いさせていただいてます」
私の必死さはお父様には届かなかった。
なんて嘘が下手なのだろう…。
「恐らく辰巳が彼女のフリを頼んできた。
違いますか?」
もう嘘をつけ続けるのは無理なんじゃないかと若干諦めかける。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます