第46話

「えっ?」


そうなの??亡くなった辰巳さんのお母様って普通の家庭の人!?


「普通に恋愛して結婚したんじゃないんですか?」


「…お前は知る必要が無いことだ。


仕事がまだ残っている、緑川さんのお嬢様の件はまた後日話そう」


お父様はそう言って私たちの横を去っていく。


「辰巳さん…」


「巻き込んで悪かったな茉佑」


私は首を横に全力で振りながら、辰巳さんの手を握る。


「役に立たなくてすみません」


私がそう謝ると辰巳さんに抱き寄せられて、そのまま辰巳さんに抱きしめられる。


それと同時に自分の心臓が早く鳴り、同じように辰巳さんからもなり続く。


「茉佑、ありがとう」


優しく低く、甘い声。

こんな声聞かされて好きにならない人はいない。


私も辰巳さんの背中に手を回して抱きしめる。

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