第44話
「おい、口開いてる」
「あ、すみません。あまりにも別世界すぎて」
辰巳さんに案内され中の大広間に連れていかれると…
「辰巳」
と低い声が聞こえ、見渡すと辰巳さんのスーツを綺麗に着こなすお父様らしき人が私たちの方に歩いてくる。
「父さん…」
「君は」
私の方を見て目が合ったその瞬間、びっくりして固まる。
「私、は…」
「彼女は、俺の彼女で久保茉佑さん」
「彼女。緑川さんのお嬢様はどうするつもりだ?」
何を言い出すんだとでも言いたそうな顔をして私と辰巳さんを交互に見る。
「アリサは…友人の1人と言いますか」
上手くその先を言えない辰巳さん。
私は彼の腕を掴んで叫ぶ。
「私が辰巳さんじゃないとダメなんです!」
驚いて振り返る辰巳さん。
「茉佑?」
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