第18話

「あの、そろそろ夕飯の支度をしたいんですけど何か食べたいものって」


「あー…食べたいものね。

それよりも」


桜井さんが頭を掻きながら冷蔵庫を開けるとその瞬間私の頭は?だけが浮かぶ。


「俺、基本的に外食だから冷蔵庫何もないけど」


飲み物しか入っていない冷蔵庫。


有り得ない現状に驚いた私は野菜室や冷凍庫を開ける。


「本当に何もない…」


「だからそう言っているだろ」


「とりあえず!私は毎日外食は出来ないので」


「俺が出すって」


「そんなのいい訳ないですよね!!

私がいる間は家事炊事はやらせていただきます!」


私の勢いに圧倒された桜井さんは、こくりと頷く。


「とりあえずスーパーに行ってきます!ここから近いのはどこですか?」


「あー…じゃあ俺も行くよ」


自室に戻って薄い上着を羽織る桜井さんの後ろを追いかけて家を出る。

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