第25話 エピローグ:いつかのメリークリスマス



「ナイト、遅くなってごめんね」

「ううん。僕も今来たところだから」


クリスマスタウンから帰って、ちょっと未来のお話。イヴの世界、イヴの家。ただ、二階の書斎もといプレゼント部屋だけは、少し違います。


「ニコ!ひさしぶり!!」

「ジンジャー!?」

「びっくりするくらいそのままよね?」

「わたし、すっごく願ったからね!イヴの家族になりたいって!」

「らしいのよ」


イヴは15歳、ジンジャーは5歳。どうやらジンジャーは本当に「あの」ジンジャーだったらしく、喋り出す頃にはすっかりジンジャーでした。最近ではサンタに復帰したイヴのあとをついて来ようとするくらい。記憶もしっかり持っています。


「ルークは?」

「チェスの大会で来られないんだって」

「さすがルークだなぁ」


そして、プレゼント部屋の何が違うかというと、本当に驚くべきことが起こったのです。


「でも、本当に嬉しいよ。何度確かめても嬉しさが変わらない」

「私も、虹の橋の欠片が光ったと思ったらクリスマスタウンの私の家にいた時はびっくりしちゃった。部屋同士が繋がっちゃったのよね」

「欠片を通じて話くらいはできるかと思ってあげたんだけど……」

「きせきよねー!」

「そうそう、奇跡といえば、カイさんがいつも描いてた絵とそっくりな絵が美術館にあったのよ……」


クリスマスタウンは今日もクリスマス。

いつでも誰かが、誰かの幸せを願っています。


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