第71話

「し、知らねーし。

とりあえず今日は凪咲を送りながらどっかで夕飯食べるか」


「うん!」


帰る支度をして外を出るとすでに18時過ぎていて徐々に暗くなってきていた。


「だいぶ日が延びたね…真冬だとこの時間真っ暗だもんね」


「そうなると段々あの蒸し暑い日々が来るのかと思ってゾッとする」


「圭さんは冬派なの?」


「まぁ。寒い時は重ね着したりとかいろんな対策立てられるけど、暑いのは脱ぐしかねーからな。


凪咲は夏派なの?」


「そうだなー。私は春かな」


「え、今夏派か冬派の話してたんじゃねーの?」


「そうだっけ?」


「いや、春夏秋冬選べるなら俺も秋がいいんだけど…。


まぁ、これからはどの季節も凪咲と一緒なら別にいいか」


「サラッとこういうこと言えちゃうんだよね…。


でも、私も圭さんとこれから一緒にいられるならいつでも楽しいと思う」


「似た者同士だな。俺ら」


「そうだね。あの、夏になったらお祭りとか行きたい…いいかな?」


私の頭を軽く叩く圭さん。


「あほ、いちいち聞くなよ。

いいに決まってんだろ」


行きたい場所

一緒にいたいと思う時間

これからは圭さんと刻んでいくんだ

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