第51話
じーっと私の顔をガン見してく百瀬さん。
私は思わず顔を逸らす。
「地味に傷つくんだけど」
「すみません!そんなつもりは…」
傷つくと言われて、百瀬さんの顔を見て謝ると百瀬さんは笑っていた。
「騙されてんの」
「だって…」
「何気にしてんの?」
「あ、あの女性の方と仲が良さそうだったから…つい…」
「え、妬いてんの?」
妬いてる。つまり、嫉妬しているという言葉に思わず顔から火が出そうなぐらい恥ずかしくなった。
「ち、違います!」
「ふーん。あっそ」
ニヤニヤ笑って私を見る百瀬さん。
「俺も凪咲に嫉妬してもらえるぐらい成長したってことか」
腰に手を当て、うんうんと1人で納得している百瀬さんを見てさらに顔が赤くなっているのがわかる。
「だから…」
「また連絡するから。午後も頑張んぞ」
頭をぽんぽんと撫でて藤原さん達と行ってしまった。
その私とのやり取りを口元に手を当てながら山口さんが見ていた。
「何ですか、今のやり取り!
もー!カップルじゃないですか!
周りの人たちも顔真っ赤ですよー」
ここが会社だという事を忘れていた。
「午後始まるから早く戻ろう!」
「はいっ!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます