第38話

「えっ…」


「矢島さん!今の百瀬さんの告白ですよね!?」


驚く私とは裏腹に山口さんが興奮して私に抱きつき、離れるとすぐに両手を握る。


「矢島さん、私は矢島さんが選ぶことなら全力で応援します!だから、話せることは話してくださいね!」


「山口さん…ありがと」


私、本当に周りの人に恵まれているな。とつぐつぐ思う。


経理部に戻って自分のデスクに戻ると携帯がタイミングよく鳴る。


【新着メッセージ 1件 百瀬さん】と画面に書かれていた。


今さっきの出来事を思い出し顔をが赤くなり、静かに画面を横にスクロールし、メッセージを見る。


【夜、飯行かない?】


となんとも彼らしい淡々としたメッセージ。

私は少し考えてから、百瀬さんにメッセージを送る。


【行きます。】

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