第7話
病院に着くとすぐに受付で運ばれた警察官はどこかと尋ねると案内してくれた。
「光輝!!」
部屋のドアを開けると、そこで私が見た光景は…
「15時25分、工藤光輝さんが息を引き取られました」
光輝が亡くなった瞬間だった。
私は間に合わなかった。
光輝は私の名前を呼んでいたのに…
その場に私は崩れ落ち、看護師さんや光輝の仕事関係者の方たちが私に駆け寄る。
「光輝…光輝…!!」
崩れ落ちた私は我も忘れそうなぐらいに泣きじゃくり、自分が間に合わなかったことを許せなかった。
「あの、矢島凪咲さんですよね?
これを…」
光輝の仕事仲間の方に光輝の携帯を渡された。
開くとそこには私とのトークのページに未送信のままのメッセージが書かれていた。
「工藤刑事、あんな血だらけになって運ばれながら打っていたんです…」
私と同じようにポロポロと涙を流す刑事さん。
私はその時の光景を想像すると、更に涙が止まらなくなる。
【悪いヘマした。時間遅れても怒んなよ】
「怒らないよ…バカ。バカ…」
「先程電話させていただいた、上司の平井です。
これも、あいつのポケットに入ってまして」
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