第2話

朝食を食べ終えると白のワイシャツに黒のスーツ、ネクタイを結んで時計を着ける。

彼は着々と着替えが終わらせていく。


「凪咲はいつも通りに終わりそうか?」


洗い物をしている私に背後から声をかける。


「うん、いつも通り18時には終わると…」


ガチャンと高い音が響き、下を見ると彼のお気に入りのマグカップを割ってしまっていた。


「凪咲、大丈夫か!?」


すぐ様彼は私の元へ駆けつけて怪我をしていないか確認してくれる。

彼が私の手に触れた瞬間、凄く嫌な予感が頭を過ぎた。


「大丈夫…」


私は光輝の顔を真剣な顔でしばらく見ていた。


「どうした?凪咲」


光輝が私に問いかけた瞬間、彼に抱きついた。

凄く嫌な予感がして、不安で仕方がない。


「お前、マジでどうした?」


「…かないで…。行かないで!

今日はこのまま…私の傍にいて」


「はぁ?何言って…」


最初は呆れた声をした光輝だったけども、私の不安な心を見透かしたのか、私の背中を摩って落ち着かせてくれた。


「何を感じてんのか、わからねーけど。

俺は大丈夫だから!不死身の光輝様だからな!」


私が流した涙を拭って、笑わせてくれた。


「うん…」


「それに俺は、お前の泣き顔見たくねーんだ。

笑っている凪咲が見たいかなー」


光輝が先に立ち上がって、すぐに手を差し伸べて私を立たせる。

その時にそんな事言われたら、泣けないじゃん。

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