12-3

帰りの車内で私は言った。



『もう、正直に叔父さんに相談した方がいいと思う…』



叔母が借金していること自体は、叔父ももう知っている。

叔母が以前に自分で話しているのを、聞いてしまったから。


でもこんなにも膨れ上がっている現状までは、きっと知らない。

そして自分では借りられなくなり、返済のために私が借りて、それすら膨れ上がってアップアップのこの現状も。



「それだけは出来ん…」


『叔母さん。私の名前でももう借金出来んとよ?働いても返済追いつかんとよ。隠し通すのは無理やと思う…』


「どうにかなる…どうにかしよう?して?ね?里菜ちゃんお願いやけん…私のこんな借金払わせたくないとよ」



私に払わせるのは、いいわけね。

大体そんなの最初から分かってて、それでも浪費が止められなかったのはアンタだろう。


泣き出した叔母を見て、私は気持ちがシンと冷えていくのを感じた。




『私いろいろ調べたとやけど…叔父さんに話して、銀行で借りてもらうのがいいと思う…』



叔父がどれくらい銀行で借りられるかは分からないけど、銀行で借りたお金でまずサラ金に返せるだけ返してしまう。

そして叔母は、銀行に返済すればいい。


その方が、利息は安いはず。



ただし叔母は信用出来ないから、実際の返済は叔父が。

叔母は叔父に、毎月返済する。


今よりは、楽になるはず。



『私が代わりに返済してきた分はもういいけん…そうして』


「言えんよ…怒られるもん…」



子供かよ。



『私、今夜叔父さんに言うけん』



泣きじゃくって反抗する叔母を無視して、私はそう言い放った。

覚悟を決めた私には、もう何も響かなかった。

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