07-6

痛い…!!!!!




あまりの痛さに、逆に声が出なかった。

身体が、股から2つに引き裂かれそう。


よほど私が酷い顔をしていたのか、悠人くんが「…やめとく?」って訊いて来たけど、私は首を激しく横に振った。

嫌われたくない。



メリメリと音がしそうな痛みと、どんどん奥に入っていく感覚。


緊張とか恥ずかしさなんて、もうすっかり忘れていた。

とにかく、ただただ痛い!!



彼が、ゆっくり腰を動かし始める。

更に、メリメリと痛む。


だけど私は唇を噛んで、ただただ耐えた。

これが気持ちいいなんて、大人はどうかしてる。



とにかく痛くて、早く終わってくれないかなって思っていた。

彼がイッた時は、やっと終わったという気持ちが一番大きかった。


ひとつになれた感動より、何かの修行が終わったみたいな変な達成感。

彼のためにこれだけの痛みを最後まで我慢出来た自分が、とても嬉しかった。







終わってからはしばらく、ただ黙ってくっついていた。

すごく痛かったけど、幸せな初体験だったと思う。


王子様が乱れてガッカリ…なんて、一瞬でも思ってしまってごめんね。



その日はいつまでも異物感が残っていて、帰ってもジンジンと痛んでいた。

でもそれは幸せな痛みで、大人になれた様な気がしたし、悠人くんとの繋がりがもっと深まった気がする。



この人と、ずっと一緒にいるんだ。

結婚するんだ。

そんなことを、本気で思っていた。


このままずっと、ここで暮らせると思っていた。



でも、そう上手くいくわけがなかったんだ。

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