05-3

そんな先輩達の中の1人の家が、溜まり場みたいになっていた。


共働きで、あまり家にいない親。

しかも放任主義。

溜まり場になるには、格好の環境。



私たちは休みの日になると、その部屋に入り浸った。


コンビニで飲み物やお菓子を買って、音楽を聴きながらひたすら喋る。

傍らでは、黙ってゲームをしてる子もいる。


誰にも、叱られない。

誰にも、邪魔されない。

天国みたいな、楽しい、自堕落な空間。



そしてそこで私は、1つ年上の悠人くんという子と仲良くなった。

彼は中学を卒業してすぐ、鳶職の見習いとして働いていた。

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