第2話

あたしは彼がどうしても欲しい。


だからこそ、あたしはこの茶道室で頻繁に玲哉と密会している。



いや、実際は密会なんて洒落たものじゃなく、放課後にここに寄る玲哉にあたしが勝手に付いて来てるだけだけど。



まぁ、どっちにしたってこの茶道室で2人っきりの時にやることなんて大体いつも決まっている。




「革命」


「秘技、革命返し」


「うっわ!千秋の卑怯もの!」


「ふふっ。きたー!あたしの時代がっ!」


「いやいや、まだ分からないからね?」




大富豪。


ババ抜き、七並べ、スピード。


その他はオセロ、将棋、チェス。



色気も何もない。


何が悲しくて2人っきりの密室でこんな子供っぽいことをしなくちゃイケないのか。



それもこれも全部、玲哉が子供っぽ過ぎる所為だ。

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