第101話

「具合悪そうには見えないけど」

千歳は、母親の顔をまともに見られなかった。


「学校行きたくない」


「何を言っているの。理由は」

「お腹痛い」

「そんなわけないでしょう。そんなとってつけたような理由で、学校に行かなくてもいいと思っているの」

「とにかく学校には行きたくないの」

「ずる休みなんてダメ。休みたいんだったら、自分で学校に電話しなよ」


母親はそう言って、千歳の目の前から去って行った。


酷いなんて思わない。

あの人が、こうなのはいつものこと。

やっぱり、学校に行かなくなるなんてできないんだ。と、千歳は思った。


洗面所に行き、鏡の前で、自分とにらめっこ。


人造人間のわたし。自画像のわたし。みんなにボロボロにされたわたし。

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