第87話
並んで歩く二人の横をまた、ダンプカーが通る。
最近、通学路ではダンプカーがよく通るようになった。
それは、この街と海辺に面するあの街を結びつけるための道を造るためだ。
和菜は少しの間物思いにふけっている。
きっと、このダンプカーの行き着く先を思い描いているのだろう。
今目前を通り過ぎて行ったダンプカーは、山の奥の工事現場へと行く。
千歳と和菜の通る通学路の道祖神やら馬頭観音がある辻のすぐ横を奥へと進んだところだ。
不自然に山を切り開いて造られたコンクリートの道。
かつての秋葉街道の代わりに、やがて人々の往来することになろう道を造っているのだ。
それがなぜ、和菜を物思いへと誘うのか。
山の奥。
工事の作業員以外は行き来しない場所に、和菜の心はあった。
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