トモダチ契約書

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第49話

マリオネットシアター 第五章 トモダチ契約書



土砂降りの雨の中、傘も持たず、裸足のまま千歳は走った。


走って、走って、バス停まで。


本当のお母さんがいるかもしれない


本当のお母さんに会いたい



顔を打つのは、大粒の雨。

それは痛く、冷たかった。


しかし、千歳はそんな感覚を何処かへ追いやって、期待に胸を膨らませていた。

あの夢の続きを。

あのまま帰っていたら、本当に自分の帰るべき家があったのかもしれない。


あの夢の続きを完成させれば、こんな寂しい場所から連れ出してもらえるのかもしれない。本当のお母さんに。

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