第23話
ふと、そんな昔の夢をみた。
ずいぶん昔のことのような気がする。
ほんの一、二年前だとあの人たちは言っていたが、ずっとずっと昔のことのようだ。
一日が経つのが息切れするほど長く、それでいて、代わり映えのしない、退屈な反復運動を繰り返しているかのようだ。
これが、あと七十年、八十年と続くのかと思うとうんざりする。
だけど、祖母は、この退屈な時間を全うしたのだ。
よく生きていられたものだ。
あんなに醜く、変わり果てても。
そして、そう思う自分の心がもう、すでに、あの死の瞬間へと変わり果てているのかもしれない。
だけど、死ぬのは、怖くない気がする。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます