第10話
「そうだったの。千歳さんは試験管ベイビーだったの。そんなことがどうしたの。この世界には色んな事情を持って生まれてきた人が沢山いるんだよ。試験管ベイビーで、デザイナーベイビーで、だからなんなの。先生は、そんなことなんとも思わないよ。差別でもすると思ったの」
帰ってきた返事は、千歳の期待していたものと少し違った。
もっと、その詳細を教えて欲しかったのだ。
なぜ、試験管ベイビーが差別をされることもあるように書いているのか、わからなかった。
そして、また、わからない単語が出てきた。
デザイナーベイビーとは何なのだろうか。
考えるのをやめた。
だからなんなのと言われてしまえば、もう、聞くことをしたくない。
こんなことくらいで、何か変わることもないだろう。
今日も、何事もなかったかのように普通の毎日が巡るだろう。
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