第2話
誰も邪魔できない小さな箱の中、会いまみえた。
ほんの瞬く間だった。
小さな少女のファーストコンタクト。
おどろおどろしい世界が広がる。世界の終わり。これは、鉄の臭い。
生まれた時に嗅いだ生臭い臭気。手のひらには、生温かい赤い体液がしたたり落ちていた。
目前に広がる赤い花畑。手の先から転がり落ちる肉塊。
赤ちゃんの泣き声が聞こえる。
この世界に暴力的に投げ出されて生まれてきた叫びが聞こえる。
赤く染まった床に横たわる肉塊。ただのかつて人間だった組織。
こんなに、楽しかったのか。
人を傷つけるということは。
空が割れる。
光が差し込む。暖かく残酷な空の光が。
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