第54話
部屋に入り一番最初に口を開いたのはイヴだ。
「お久しぶりです。蓮先生」
その言葉にレイリードは目を見開いた。
なぜ?
実の父親に会いに来たはずなのだが、イヴは父親をその名字で呼んだのだ。
そんなレイリードの心の中の疑問を無視して父親である蓮京太郎は、深くうなずいた。
「久しぶりだ。イヴァンナ」
いつの間にかだ。
いつの間にか、この親子の間には他人行儀が定着してしまった。
気付かないうちにだ。
昔、まだ家族が家族と言えていた頃の話だ。
二人は父と子だった。
しかし、今は・・・・・
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