第9話

「クソ野郎!

国の飼い犬のくせに威張りくさって!」




イヴは、床に崩れ落ちた。

だがその瞳は、

鋭く貫かんばかりの刃物のようにレイリードを捕らえていた。




レイリードはそんなイヴの瞳などお構い無しに、

葉巻をポケットから取り出すと余裕綽々と火を付け、ふかした。



「24時間の間に何度も同じことを言わせるな。

お前は国のお荷物だ。

飼い犬よりはるかに価値のないものなんだよ。

政治犯のお前はな、やってはならんことをやった。

人殺し?大金横領?

社会的弱者ばかりを狙う詐欺団?

お前の罪は、奴等と同じくらい重い。

国家に背く逆賊は、ただじゃ済まない。

わかれよ」



レイリードは床のイヴを見下し、

彼女の胸ぐらを掴むとその顔の真正面に煙りを吹き掛けた。

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