第167話

「なーにがロマンだよ。あんた男のくせにみみっちいこと言ってんじゃないよ。」



「男だからロマンなんすよ。女の人には解らないだろうけど、男にゃ美学ってのがあるんっす。」


「そうかい。ロマンねぇ。“マロン”は食べれるけど、“ロマン”なんて腹の足しにもならないじゃん。そんなもんどうすんのさ。」



「あーもう、ジロー、姉さんに言ってやんな。男にゃつけなきゃならねぇケジメがあるんだってことを。」



と、話しを振られたジローだったが、その姿はもう遠くの彼方にあった。




「ジロー!何先に行ってんの!」

ナツキが慌てて走る。



「ジロー!あんにゃろー!覚えてれや!学校で果たし合いだかんな!」





後ろで叫ぶ左沢に、ジローは深いため息を吐いた。

「左沢の時代錯誤な言葉の数々には付き合いきれねぇ…」

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