第107話

辺りが真っ暗闇になった。



何も見えない。




みるくの心は恐怖でいっぱいになった。





「イヤー!!」





叫び声がボロボロの廃墟に反響して響渡る。


誰かが歓声を上げた。

「よっしゃー!はじまったな!」




それは、愉しい遊びのはじまり。


たちまち複数の手がみるくに伸びてきた。


「ちょい、オレに先やらせろよ。」

「待てよ。オレはおめぇの後なんて嫌だぜ。」

「そんじゃ間をとってオレが先ってことで。」

「なーにが間をとってだよ。バカ。」


「つーかさ、ウチらとも遊んでよぉ。何でそのコのトコばっかいくのぉ。」

「そうそう、ウチらの方が知ってるから愉しいよ。」



「嫌だよ前は。」

「後ろでやろうよ。」

「そんなトコ触らないで。くすぐったい。笑える。」



笑い声のような悲鳴ともとれるような会話がうごめいている。




みるくは何をしているのか、何をされてしまうのか判らず、不安で、

みるくへと伸びる手を振りほどき、振りほどき、逃げた。



『助けてジローくん!』


何度も叫んだ。



暗闇で幾度も躓いて転んた。

膝が痛い。

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