第83話




「あいつ、話しの途中で切りやがった。」



ナツキの電話の相手、タケルは、通話の切れたケータイ画面を見て呆れ顔で言った。



「ぇえ!?あのオトコ女。異性に冷たいんだよな。」



そう困り顔で言ったのはジローだった。



「わりぃ。オレも、知り合いあたってみるけど、見かけたら連絡すっから。」


「ありがと。あと、お前の愛馬借りるぜ。」



「おぅよ。」



ジローはタケルの愛馬ならぬバイクに跨がり、おもいっきりエンジンをふかして走っていった。


タケルはその後ろ姿を見ながら呟いた。


「とうとうあの童貞少年にも彼女ができたのか。めでたい、めでたい。何か昨日思いつめてたなって思ったら、女のことだったんだな。これであいつも童貞から卒業か…」

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