第48話

「なるほど、みるくちゃんは牛から人間になる時にその、輪廻の瑞玉とやらを使ったんだと言うんだね。」



「はい。ですからその使用料金がそちらの請求額になります。」



「ふぅん。

 みるくちゃん。この坊さんの言ってることは本当なのかい?」



親父はみるくを真剣な目でみつめた。


「皆。みるくちゃん本人を忘れちゃいかんよ。こういうことは、本人に聞かなきゃ本当のことは判らないんだから。」



みるくは、坊主をじっと見て、坊主の前に出るとペコッと頭を下げて言った。



「ありがとうございました。本当に人間になれた。あなたのお陰です。」



周りがシン…と静まった。そして、静かに親父が口を開いた。


「本当なんだね。」

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