第43話

すると、ジローの顔はたちまち赤くなり。


「違うわ!この変態オカマ!お前こそ、飲もうとするなんて脳味噌どうかしてっぞ!」



「な!変態オカマですって!?あたしはねぇ、誰も飲まないと思ったから飲んであげようとしただけよ。それを変態オカマだなんて。オカマは、まぁいいとしても、変態って何よ!?変態じゃないわよ。」


「どこがだよ。筋肉もりもりでオネェ言葉なんて、ミスマッチにも程があるわ。この変態!ド変態!」



「きぃっ。なんて憎らしいガキなの!こんなに大きくなるまで育ててやった恩も忘れて!」





 そんなふうに、ジローとナンちゃんの怒鳴り合いが続く中、静かに乱入してくる者がいた。




「いやぁ、この牛乳は格別な味ですねぇ。」



いやらしい声でそう言い放ったのは、

昨日、水晶玉を使ったとかで訳のわからない法外な額を請求してきた細い目をしたあの坊主だった。



坊主の手には、いつの間にかみるくの乳の入った瓶が握られていた。


「あ!」

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