第42話
「あ…あん…。」
みるくの乳はみるみる搾り出され、やがて腫れも退いていった。
「ふぅ。楽になった。」
機械を乳房から外すと、みるくは安堵のため息を吐いた。
「もう痛くないのか?」
ジローがそう聞くと、みるくはコクンッと頷いた。
「よかったわ。」
ナンちゃんはほっとした顔でみるくの頭を撫でた。
「でも、どうしたらいいかしらコレ。」
ナンちゃんの手にはみるくから瓶に入った搾りとった乳が握られていた。
「せっかくこんなにあるのに棄てるのはもったいないし。」
「の…飲むの?」
ジローはなぜか手に汗をにぎった。
「そうね。体によさそうだし、あたしが飲んでみるわ。」
と、瓶に口を付けようとしたナンちゃんをジローは止めた。
「ちょっと待てよ。何でナンちゃんが飲むんだよ。」
「何?ジローったらお乳飲みたいの?赤ちゃん返りかしら。」
ナンちゃんはぷっと笑った。
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