②Pack・愛に迷えるホルスタイン

第36話

朝。


霧の立ち込める牧場。


早くも牛の世話に励む牧場主と、従業員。



そして、家の中でまだ眠る哀れな童貞少年の悲鳴が、やがて、響き渡る。




「な、何じゃこりゃー!」





自分の部屋の布団の中、自分の隣りで、ぷりぷりの肌をした巨乳の女の子が裸で横たわっている!




しかも潤んだ瞳の童顔の乙女だ!





…一昨日まで牛だったけど。




「ジローくん…おはよう…」




大きな声で眠りから覚めたみるくは、ゆっくり上体を起こした。



昨日あったことは夢ではなかったのだとジローは愕然とした。



「それにしても、なんでここにいるんだよ!」



ジローはみるくに向かって枕を投げつけた。



「イタッ。

だって、だってね、ジローくんと一緒に居たかったんだ…」



「うぜーよ。ていうか、何で裸なんだよ。」



「服って、何かガサガサして気持ち悪いんだもん。」



「でも着とけ!服は絶対着とけ!」

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