第27話

手の平に形容しがたい柔らかな感覚が・・・


ジローは両手で胸を掴み、夢中で揉みだした。


みるくはそれを、何も言わずにキョトンとした目で見ていたが、途端に思い出したことがあって、



「懐かしいね。昔もこんなことあったなぁ」


そう言ってジローに笑顔を向けた。



ジローは手を止めた。




「昔よく散歩に行ってた頃、結構遠くの野原まで行って、

ジローくんはお腹空いたのにお菓子何も持ってなくて、

それで試しにって、

みるくのお乳を吸ったんだよね。

結局、みるくのお乳はでなかったけど」




ジローの顔が火をつけたように赤くなった。



「そ、そんなことあったっけ?」



「あったよ。みるくのお乳気に入ってたみたいだった。出ないのにすっごく飲んでた。」




ジローはみるくの胸からパッと手を放した。

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