第24話

「い、痛い!この泡、しみる!」



女の子の瞳にボディソープが入ってしまい、彼女はものすごい痛い思いをした。



すかさずジローがシャワーで彼女の目を洗った。



痛い思いをし、

一番信じて欲しいジローには信じてもらえず、

女の子は不機嫌そうにほっぺたをプゥっと膨らませた。



「…なぁ、みるくなら俺の小さい頃のこと知ってんだろ?

みるくとはいつも一緒に過ごしてきたんだから。

例えばさぁ、俺とみるくが散歩でよく行った所はどんな名前だったかな?」


ジローの問いかけに、女の子はすぐに答えた。

「見晴らしの丘!

ジローくんが名付けたんだよね。下の街がよく見える所だからって」




「そんじゃぁさ、俺が小学校一年くらいの頃好きで、よくみるくに話してたのは何レンジャーだ?」



「突貫戦隊ハンマーレンジャー!よく変身ごっことかして、みるくの背中に乗って、戦闘マシーンよ、発進せよ!とかやってたよね。すっごく楽しそうに」


たちまち女の子の顔が笑顔になった。

が、逆にジローは恥ずかしくて顔が赤くなってしまった。


こんなに詳細に話すとは、予想していなかったのだ。

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