第18話
「まったくもう。あのぼったくり坊主」
「てか、意味わかんねぇし」
二人はそろってため息を吐いた。
そして家に戻った二人は、
女の子が風呂から出てくるのを居間でじっと待った。
あのコはいったい、自分を何者だと説明してくれるんだろう。
時計の秒針の音が、しーんと静まりかえった居間に響く。
沈黙の続く中、
張りつめた神経を落ち着かせることもできずに、
石のように動くことなく、張り詰めた空気の中にいた。
すると、沈黙に耐えかねたジローが口を開いた。
「女の子、出てくるの遅いな」
「そうねぇ・・・
あ!忘れてたわ。
あのこ、着替えがないのよ!どうしたらいいかしら。男所帯の家に女物の服なんてないわよ」
「俺の服で代用しとくか。風呂に持って行くよ」
「そうね。お願いするわ」
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